【令和2年2月2日(日) 熊日日新聞:森下先生の記事 】

2月2日(日)の熊日新聞『生きる』に、本校カウンセラーの森下先生の投稿文が掲載されました。タイムカプセルに入れてあった20年前の手紙を読んでの想いが書かれています。

 文面は、次の通りです。

タイムカプセル

森下華奈(30歳)

高校カウンセラー 八代市

20年前、私が通っていた小学校が創立120周年を迎えた記念として、全校生徒が、20年後の自分に宛てた手紙を書いてタイムカプセルに入れて埋めた。20年たった1月3日、開封式が行われた。

 私は、その手紙を書いた3か月後、不登校になったので式にも行くか悩んだ。だが、不登校になる前の自分がどんな手紙を書いたのか気になり、勇気を出して行ってみた。

 式には先生方やクラスメイトら、懐かしい顔がそろった。みんな意外と私のことを覚えており、普通に話しかけてくれたので拍子抜けした。気にしていたのは私だけだったのかもしれない。

 手紙の内容は、仲のいい友達のことや部活のこと、20年後の自分への質問などが書かれていた。最後に「生きててよかったね」とあった。おそらく、「20年後にこの手紙を読むことができてよかったね」という意味だろう。

小5の私が、20年後の自分が「生きているか分からない」と思っていたことが衝撃だった。不登校はつらく、生死を考えたこともあった。、学校に通えていた時期にも、さまざまな思いを巡らせていたことが分かり、当時の自分と話してみたくなった。

 今の私から、小5の私に伝えたい。あなたはこれから不登校になってつらくて涙もたくさん流すけれど、その悲しみよりも大きな幸せが待っているから、安心して生きてほしい。あなたが言う通り、生きててよかったよ。