【令和5年10月31日(火) 清田先生の記事】

清田です。
10月30日(月)の熊日新聞『読者ひろば』に、私の投稿文が掲載されました。
中学校で自身の体験を語ってくれたOくんのことを書きました。自分自身のことを語ることはとても勇気のいることです。しかし、語ることが誰かの役に立つことを知り、Oくんは、もっと語りたいと言ってくれました。
先生たちは、生徒の成長を確信できた時ほど、うれしいことはありません。

文面は、次の通りです。

不登校経験が後輩の指針に
清田一弘(61歳/高校教員/熊本市)
 「先日は、私たちのためにお話ししてくださり、ありがとうございました。挫折しても再挑戦することが中々できない私は、不登校になっても、フリースクール、勉強など自分にできることをやっておられた○○さんをすごく尊敬しました」
先日、ある中学校の生徒から通信制高校で私が担任している1年生生徒へ送られた手紙の一節である。
その中学校の相談員の先生が、私たちの高校に見学に来られた際、生徒が自身の不登校経験も交えて学校の様子語ってくれた。中学校の生徒にもその生徒の話を聴いてもらいたいということで、「先輩の話を聴く会」が催された。話を聴いた中学生一人一人からお礼状が届いたのである。これからの進路選択や高校生活の様子を知るきっかけになったことが、丁寧に書かれていた。
話をしてくれた生徒は、小学校からの不登校である。さまざまな苦難もあったが、今は、生徒会活動にも積極的に取り組み、間もなく行われる文化祭ステージの司会準備を行っている。
礼状を読んだ彼は「不登校して、よかった。」とつぶやいた。不登校の経験を話すことは、誰かの役に立つことを知った。「もっと、誰かに伝えていきたい」と言う言葉に、確かな成長を感じた。